簿記

【簿記2級】本支店会計の仕訳はどうする?①

企業が支店や営業所をもっているとき、支店での取引や本店と支店の取引の処理のための会計手続きのことを本支店会計をいいます。

本支店会計の仕組みは知っておきたいポイントです!

試験にも出やすいので用語もきっちり押さえておきましょう。

あずぽん
本支店の仕訳では、本店側は「支店」勘定を、支店側では「本店」勘定を使います。

 

 

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【簿記】「そもそも本支店会計って?」についてはこの記事をどうぞ。

【簿記2級】本支店会計ってどういうこと?

 

この記事のテーマ

本支店の間の取引の仕訳は?

1,支店を開設したとき

2,本店と支店で取引をしたとき

 

1,支店を開設したとき

財産を移転した本店では「支店」勘定

本店から財産を出資された支店では「本店」勘定

この勘定項目を使って、支店を開設したときの仕訳を考えてみます。

問題

当期首より、支店を開設させ独立の会計単位とし、次の資産と負債を本店から支店へ分離・移転した。

本店・支店それぞれの仕訳を示しなさい。

【資産と負債】

現金 4,800

受取手形 13,000

売掛金 6,100

繰越商品 5,100

車両運搬具 2,000

買掛金 6,500

借入金 14,000

貸倒引当金 500

という問題を考えてみましょう。

【本店側の仕訳】

本店側の場合、資産を支店に分けるので、「資産の減少」と捉え、貸方に記入します。

また負債を借方に記入します。

借方 貸方
買掛金

借入金

貸倒引当金

支店

 

6,500

14,000

500

10,000

 

現金

受取手形

売掛金

繰越商品

車両運搬具

4,800

13,000

6,100

5,100

2,000

差額を支店勘定で示します!

 

【支店側の仕訳】

一方支店は、本店からの資産を受け取っているので、資産を借方に記入します。

負債は貸方に記入します。

借方 貸方
現金

受取手形

売掛金

繰越商品

車両運搬具

4,800

13,000

6,100

5,100

2,000

買掛金

借入金

貸倒引当金

本店

 

6,500

14,000

500

10,000

 

差額に本店勘定を記入します。

 

 

2,本店と支店で取引をしたとき

本店と支店で取引があったときは、たがいの資本の金額が変動したと見なします。

あずぽん
本店では支店勘定を、支店では本店勘定を行います。

問題

次の取引を本店・支店のそれぞれの仕訳をしてみましょう。

①本店は支店に現金10,000をを送金し、支店はこれを受け取った。

②支店は本店の買掛金70,000を現金で支払った。本店はこの連絡をうけた。

とあるときにの仕訳を考えてみます。

【本店側の仕訳】

①は

本店は現金を送っているので、現金は減少することになります。ので現金は貸方に記入します。

②は

本店の買掛金がなくなったので、借方に記入します。

借方 貸方
①支店 10,000 現金 10,000
②買掛金 70,000 支店 70,000

相手方の科目を支店勘定で示します!

 

【支店側の仕訳】

①は

支店は現金をもらっているので、現金はふえることになります。ので現金は借方に記入します。

②は

本店の買掛金を現金で払ったので、現金が減少します。

なので、

借方 貸方
①現金 10,000 本店 10,000
②本店 70,000 現金 70,000

差額に本店勘定を記入します。

あずぽん
本店からなくなったのか、支店からなくなったのかがわかると仕訳が楽になります。
あずぽん
また、同じ問題のとき、本店が借方にあったら、支店は貸方にあります。おなじ貸方、借方にくることはないのでそれもヒントにしてくださいね。

 

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