簿記

【簿記2級】本支店会計ってどうやって仕訳する?②

企業が支店や営業所をもっているとき、支店での取引や本店と支店の取引の処理のための会計手続きのことを本支店会計をいいます。

本支店会計の仕組みは知っておきたいポイントです!

試験にも出やすいので用語もきっちり押さえておきましょう。

あずぽん
本支店の仕訳では、本店側は「支店」勘定を、支店側では「本店」勘定を使います。

 

 

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【簿記】「そもそも本支店会計って?」についてはこの記事をどうぞ。

【簿記2級】本支店会計ってどういうこと?

【簿記2級】本支店会計の仕訳はどうする?①

 

この記事のテーマ

本支店の間の取引の仕訳は?

1,本店と支店で商品の移送したとき

2,支店どうしで取引をしたとき

 

1,本店と支店で商品を移送したとき

あずぽん
この場合は原価を取引の金額とする方法をとります。
この方法を原価法というんだね。
まあ

この場合、

送った側⇒仕入勘定の貸方記入

受け取った側⇒仕入勘定の借方記入

で処理します。

この勘定項目を使って、支店を開設したときの仕訳を考えてみます。

問題

本店は、支店に5,000円の商品を送付した。支店はこれを受け取った。

という問題を考えてみましょう。

【本店側の仕訳】

本店側の場合、商品を支店に動かしたので自分のところからなくなりますよね。だから仕入勘定を貸方に記入します。

借方 貸方
支店 5,000 仕入 5,000

 

【支店側の仕訳】

一方支店は、本店からの商品を受け取っているので、商品を借方に記入します。

借方 貸方
仕入 5,000 本店 5,000
仕入勘定が本店と支店で、真逆になっているね。
まあ
あずぽん
商品の移動だから真逆に書きます。もし、商品が支店から本店に移動した場合、貸借が逆になりますよ。

 

もう一個問題を解いてみましょう。

 

問題

本店は、支店の取引先へ、仕入原価3,000円の商品を直接送った。なお、支店での、この商品の販売価格は4,500円である。

代金は掛けとした。

この場合気をつけるのが、

本店から支店の取引先へ直接発送しているようにみえますが,会計処理は違います。

①本店から支店に移送する。

②支店から販売したようにする。

これがポイントです!

【本店側の仕訳】

さきほどの問題を同じ感じで解けます!

本店側の場合、商品を支店に動かしたので自分のところからなくなりますよね。だから仕入勘定を貸方に記入します。

借方 貸方
支店 3,000 仕入 3,000

 

【支店側の仕訳】

一方支店は、本店からの商品を受け取っているので、商品を借方に記入します。

さらに4,500円掛けで売り上げているので、その仕訳も書きましょう。

借方 貸方
仕入

売掛金

3,000

4,500

本店

売上

3,000

4,500

ややこしいけど、支店の取引先ならちゃんと支店を通さないとだめなんだね。
まあ
あずぽん
同じように、本店の取引先に支店が商品を発送したり返品をもらったりしても、きちんと本店を通してあげることが大事です。勝手に直接の取引をしたような会計処理はできません!

 

2,支店どうしで取引をしたとき

あずぽん
支店がたくさんあるとき、支店どうしで取引をすることがあります。
なるほど。
まあ
あずぽん
気をつけてほしいのが、この会計処理には2種類あるということです!

支店どうしの取引の会計処理

①支店分散計算制度

相手の視点を勘定項目にして会計処理をする方法です。

その場合、本店の仕訳はありません。

あずぽん
この場合、本店は支店どうしの取引を把握できないデメリットがあります。

②本店集中会計制度

こちらは各支店が本店を通じてとり式を行ったものとみなして会計処理をすることです。

まあ
この方法は本店も支店の管理が把握できるね。
あずぽん
似たような用語に、「本店集中会計制度」というものがありますが、全く別物です。

 

問題

A支店は、B支店に現金5,000円を送付した。

この取引を本店・A支店・B支店それぞれの仕訳を考えなさい。

この問題を①と②の場合で考えてみましょう

【①支店分散計算制度の場合】

 

本店の仕訳はありません。

A支店のときは、現金を送った方なのでA支店の仕訳は、

借方 貸方
B支店 5,000 現金 5,000

となります。

B支店は、現金をもらったので

借方 貸方
現金 5,000 A支店 5,000

となります。

 

【②本店集中会計制度の場合】

支店間の取引ですが一度、本店に移動させるというイメージを持ってください。

本店の場合、現金がA支店からB支店に異動しているので

借方 貸方
B支店 5,000 A支店 5,000
A支店の現金が減ったから貸方になるんだね。B支店は現金をもらうから借方にかくんだね。
まあ
あずぽん
ただ現金勘定がでませんよね。それは、A支店とB支店の仕訳で明らかにしていきますよ。

 

A支店の場合、現金は本店を経由したとイメージをして仕訳します。

借方 貸方
本店 5,000 現金 5,000

 

一方、B支店は本店から経由された現金をもらったとイメージして仕訳をします。

借方 貸方
現金 5,000 本店 5,000

というふうになります。

あずぽん
ややこしいですが、例題をたくさん解いてみてくださいね。

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ぜひ使ってみてくださいね。



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