くわしく見ていきましょう!
1.外貨建、 決算の時どうするの?
・外国通貨のとき
・外貨建金銭債権債務のとき
・外貨建の前払金と前受金のとき
2,為替差損益
・為替で出た利益や損失は「為替損益」勘定を使う!
3,為替予約
・会計処理は?
1.外貨建、決算の時どうするの?
・外国通貨のとき
決算の時は直物為替相場(CR)による円換算をします。
帳簿価格との差は為替差損益を使用します。
・外貨建金銭債権債務
決算時では、原則、直物価格相場(CR)による円換算をします。
こちらも決算時の直物為替相場による円換算の価格と、帳簿価格の差額は、為替差損益の勘定を使います。
・外貨建の前払金と前受金
前払金と前受金は、取引の前に金銭の取引が行われているので、今後為替相場の変動リスクを負っていません。
だから、金銭の授受と時の為替相場による円換算(HR)を行います。
2,為替予約
為替予約とは、将来の特定の日や一定の時間を設定して、先物為替相場で売買することを取引する契約のことです。
たとえば、
①2月31日に、100ドルを、1ドル=105円で売却する(ドル売り・円買い)する契約
②3ヶ月後、100ドルを1ドル=110円で購入する(ドル買い・円売り)する契約
などです。
このときは設定された期日に応じた先物為替価格を使用します。
・会計処理は?
外貨建金銭債務および為替予約の振当処理を行います。
まず、先物為替予約によって設定された円貨格により外貨建金銭債権債務を換算します。
直物為替相場による換算額との差額を為替差損益勘定として処理します。
たとえばこんな取引があったとき、
もんだい
①2月14日、商品3,000ドルを輸出し代金を掛けとした。(4月30日を回収期限。)
(直物為替相場は1ドル=100円)
②3月10日、取引銀行との間で、4月30日を決済日をする為替予約をおこなった。
(3,000ドルのドル売り、先物為替相場は1ドル=90円)
振当処理を行い、当期の損益として処理する。
(なお、3月10日の為替相場は1ドル=108円)
③3月31日、決算日。
④4月30日、売掛金3,000ドルについて送金を受けた。また同時に取引銀行との為替予約の決済を行った。
得られた円貨は当座預金に預け入れた。なお4月30日の直物為替相場は1ドル=115円。
のとき仕訳は、
①は直物為替相場で円換算をします。
借方 | 貸方 | ||
売掛金 | 300,000 | 売上 | 300,000 |
②は先物為替相場90円×3,000ドル=270,000を出します。①の300,000との差し引きで30,000円マイナスなので
借方 | 貸方 | ||
為替差損益 | 30,000 | 売掛金 | 30,000 |
と計上します。これが当期の損益です。
③の決算時には仕訳をしません。
④最後は先物為替相場で換算します。
借方 | 貸方 | ||
当座預金 | 270,000 | 売掛金 | 270,000 |
3,為替差損益
・為替で出た利益や損失は「為替損益」勘定を使う!
為替差損益勘定の残高は、損益計算書に表示します。
そのとき「為替差益」「為替差損」で表示します。