商業簿記2級の大きな単元のひとつに「連結会計」があります。
【簿記】簿記2級を合格するための学習法についてはこの記事をどうぞ。
1,連結会計って連結財務諸表をつくること
・連結財務諸表ってなんのために作る?
2,「支配する」ってどういうこと?
3,連結財務諸表の作り方の手順とは?
・連結貸借対照表
・連結損益計算書
・連結株主資本変動計算書
1,連結会計って連結財務諸表をつくること
連結会計のゴールは、連結財務諸表をつくることです。
企業は1つで活動していれば、作る必要はありませんが、実際がそんなことありません。
親会社がいて、子会社がいてグループになっている企業が多くあります。
連結財務諸表ってなんのために作る?
親会社のグループはどれだけ資産があるの?
親会社のグループは今期どれだけもうけたの?
がわかるように企業グループ全体の財政状況、経営成績、キャッシュフローを総合的にまとめる必要があります。
その作成された財務諸表が連結財務諸表なんです。
会社だけでなく、会社に準ずる事業体や組合などもはいります。
ちなみにこの企業のグループは支配する側の「親会社」と支配される側の「子会社」などからなります。
親会社とは
ほかの企業の財務や営業、事業の方針を決定する機関を支配しているということです。
ちなみに、親会社に連結される子会社を「連結会社」といいます。
2,「支配する」ってどういうこと?
連結会計を作るとき、「支配する」という言葉を聞きます。
それはこの2つです。
①その企業の議決権の50%以上を所有している場合
⇒いわゆる、子会社にする会社の株を50%持っているということです。
②その企業の議決権の50%以下を所有している場合、かつ、その企業を支配していることを裏付けられるとき
⇒こちらはあまり出てきませんが、子会社を支配している親会社があって、親会社の株式の40%、子会社の株式40%、それぞれを持っている場合などがあります。(親会社と子会社合わせたら80%で過半数を超えますよね、)
3,連結財務諸表の作り方の手順とは?
この作り方がややこしい!
練習あるのみですが、一通りの流れを確認しましょう。
連結財務諸表の作り方
①連結スタート!(支配獲得日)
このときには、連結貸借対照表のみ記入します!
親会社のB/S + 子会社のB/S ⇒連結B/S
②支配獲得後の連結財務諸表の作成(親会社の決算日に合わせてします!)
親会社のF/S + 子会社のF/S
さらに、連結修正仕訳
開始仕訳
当期分の連結修正仕訳
⇒連結F/Sにする!
くわしくは次回以降のブログで紹介します。
・連結貸借対照表
連結貸借対照表では、個別の財務諸表と違うところがあります。
ちがうポイント
①株主資本では、「資本剰余金」「利益剰余金」は内訳を表示せず、一括して表示します。
②「評価・換算差額等」は「その他の包括利益累計額」という区分として表示します。
③純資産の部で「非支配株主持分」という項目があります。
・連結損益計算書
損益計算書も個別の財務諸表と違うところがありますよ。
ちがうポイント
①「売上原価」は内訳を表示せず、一括して表示します。
②「税引前当期純利益」は「税金等調整前当期純利益」として表示します。
③「当期純利益」は「非支配株主に帰属する当期純利益」と「親会社に帰属する当期純利益」とに分けられます。
・連結株主資本変動計算書
また連結会計の財務諸表では「連結株主資本変動計算書」の項目が入ってきます。
その項目に「非支配株主に帰属する当期純利益」というのがありますよ。